コージェネレーションシステムとは?

コージェネレーションシステムは、共同生産の仕組み

コージェネレーションシステム(以下、コジェネ)は、「共同」という意味の「co-」と、「発電」という意味の「generation」から成る言葉です。これは、一つのシステムで同時に電気と熱を生産し、供給する仕組みを指します。

熱電併給システム

現在主流のコジェネは、熱電併給システムと呼ばれます。これは、まず発電装置を使って電気を生成し、その際に排出される熱を回収して給湯や暖房などに利用する方式です。

コジェネの構成要素と燃料の種類

構成要素

コジェネシステムの主要な構成要素には、発電装置(ガスタービン、ガスエンジン、燃料電池など)や熱回収装置、そして熱利用装置が含まれます。

燃料の種類

コジェネに使用される燃料の種類には、天然ガス、石油、LPガス、バイオマスなどがあります。最適な燃料は、システムの規模や運用環境によって異なります。

コジェネのメリット

エネルギーの効率的利用

コジェネは、発電時に発生する廃熱を有効活用することで、エネルギーの効率的な利用を実現します。このため、一次エネルギーの削減やCO2排出量の削減に貢献します。

送電ロスの低減

コジェネは需要地の近くで発電を行うため、送電ロスをほぼ無くすことができます。これにより、エネルギーの損失を最小限に抑えることが可能です。

非常時対応

コジェネは電力系統から独立して電気を供給するため、災害時などの非常時にも安定したエネルギー供給を維持することができます。

日本におけるコジェネの現状と展望

導入状況

日本では1980年代からコジェネの導入が進み、2018年時点で、1000万kW以上の設備が普及しています。特に災害対応の意識が高まった2011年以降、再び導入が増加しています。

普及の可能性

経済産業省の試算によれば、今後もコジェネの導入が進むと予測されています。特に都市再開発などでの面的利用や、余剰電力の売電などが今後の普及に貢献すると期待されています。

支援策の展開

コジェネの普及を促進するためには、補助金や税制優遇などの支援策が重要です。また、燃料電池などの新技術の普及にも注力が必要です。

コジェネレーションシステムは、エネルギーの効率的な利用や災害対応など、様々なメリットを持ちます。今後も技術の進化や政策支援により、さらなる普及が期待されます。それにより、エネルギーの持続可能な未来への貢献が期待されます。