電気主任技術者がおこなうO&M(運用・保守)事業では、以下の業務が主に含まれます。

常時監視

24時間監視

太陽光パネル、インバーター、変電設備、配電設備などの機器があります。これらの機器は定期的な点検や保守が必要で、システムを常にモニタリングし、異常を早期に検知します。発電所のモニタリングは、通常は遠隔監視システムを使用して行われます。

発電量分析

発電所の発電量データを分析し、効率の向上や問題の特定に役立てます。

駆けつけ

インバーターの故障や太陽光パネルの劣化、変電設備の故障など、様々なトラブルが発生する可能性があります。これらのトラブルが発生した場合には、速やかに現地にかけつけてトラブルの解決に取り組む必要があります。発生したトラブルに対応するため、必要に応じて現地に急行します。

保守計画

消耗品交換

消耗品とは、発電所の機器や設備の中で定期的に交換が必要な部品や材料のことを指します。例えば、補助リレー、コネクタ、ヒューズ、ブレーカー、グリスなどが消耗品に該当します。発電所内の機器や部品の消耗品を定期的に交換し、適切な動作を維持します。

機器更新

老朽化した機器の更新や改修を計画し、施設の性能向上を図ります。

保守計画更新

保守スケジュールや作業計画を定期的に見直し、最新の情報や規制に適合させます。

定期点検

現地視察

発電所を定期的に訪問し、機器の状態や施設全体の状況を視察します。

不具合確認

発生した不具合やトラブルを確認し、原因の特定と修復を行います。

発電性能診断

発電所の性能や効率を評価し、必要に応じて調整や改善を行います。

施設管理

除草・除雪作業

発電所周辺の草刈りや除雪を定期的に行い、施設の安全性や効率を維持します。

防犯対策

施設の警備や防犯設備の点検・保守を行い、施設の安全を確保します。

パネル清掃

太陽光パネルの清掃を定期的に行い、発電効率の低下を防ぎます。

業務報告書などの必要性

O&M業務では、定期的な点検や保守作業の結果を報告する業務報告書が必要です。報告書には作業内容やトラブルの状況、消耗品の交換履歴などが記載され、運用管理の参考にされます。また、法的な規制に基づく報告義務もあります。

季節によって対策も変わるO&M業務

季節性の観点からは、例えば冬季には除雪作業や防寒対策が重要になりますし、梅雨時期には排水設備の点検や防水対策が必要となる場合もあります。さらに、夏季には高温による機器の過熱や発電効率の低下への対策が重要です。

それぞれの季節に応じて適切な保守や点検が行われ、発電所の安定稼働が確保されます。

以上のように、電気主任技術者がおこなうO&M業務には、発電所の機器や設備の適切な管理と保守が求められます。定期的な点検や保守作業を通じて、安定した発電所の運用が確保され、再生可能エネルギーの持続可能な利用に貢献します。