再生エネルギー事業でよく使われる基本用語10選

この記事では、再生エネルギー事業への転職を考えている方が知っておきたいキーワードをご紹介します。再生エネルギーの知識を深めるためにお役立ていただけると幸いです。

マイクログリッド(Microgrid)とは

複数の小規模な発電施設で発電した電力を、その地域内で利用する仕組みのことで、別名「分散型電源」や「分散型電力網」とも呼ばれます。エネルギー供給源として主に再生可能エネルギーが利用され、発電施設には蓄電池が設置されます。

トラッキング付非化石証書

発電設備の属性情報をトラッキング(追跡)する非化石証書のことです。非化石証書とは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーや原子力発電といった非化石電源で発電された電力が持つ「二酸化炭素(CO2)を排出しない」という 環境価値の部分を分離して取引ができるように証書化したもののことです。

オンサイト発電

企業の敷地内(オンサイト)に再生可能エネルギー電源を設置し、自家消費をするモデルのことです。

分散型電源

分散型電源とは、複数の小規模発電施設で発電した電力を、その地域内で利用する仕組みのことで、別名「分散型電力網」とも呼ばれます。エネルギー供給源として主に再生可能エネルギーが利用され、発電施設には蓄電池が設置されます。電力供給の安定性を高めることで、自然災害による大規模停電のリスクを軽減できることがメリットです。

ソーラーシェアリング

農地に支柱を立てて、上部空間に太陽光発電設備などの発電設備を設置し、農業と発電事業を同時に行うことです。「営農型発電」とも呼ばれます。ソーラーシェアリングでは、太陽光発電をする際にパネル間隔を空けることで日射量を調節し、隙間から注ぐ太陽光で農作物を育てることができます。営農を続けながら農地の上部空間を有効活用することにより、発電収入を得ることができるというメリットがあります。

宇宙太陽光発電

宇宙に太陽光発電衛星(SSPS:Space Solar Power Systems)を打ち上げ、発電した電気をマイクロ波に変換し、地上に伝送して利用するというものです。温室効果ガスや廃棄物が発生しないグリーンなエネルギーであることに加えて、地球上の太陽光発電とは異なり「天候や季節・日照時間などに左右されない」といった大きなメリットがあります。

集光型太陽熱発電

太陽光の熱を利用し蒸気を発生させ、タービンを回転させることにより電力を起こす発電のことです。太陽光発電が「太陽光の波動」を利用して電力を得るのに対し、太陽熱発電は「太陽光のエネルギーを熱として利用する」点が異なり、「サンベルト地帯」と呼ばれる日差しが強い赤道に近い領域の国が主な稼働地域です。

ゼロエミッション電源

エミッションとは、熱などの放射、放出されるものといった意味を持ち、ゼロエミッション電源とは、発電時にCO₂を排出しない原子力発電を含めた太陽光発電、風力発電、地熱発電、水力発電、バイオマス発電などの再生可能エネルギー由来の電源のことです。

水素発電

水素を燃料に用いた発電方法で、ガスタービンやボイラーで水素を燃焼させて電気エネルギーを取り出します。別名「水素火力発電」とも呼ばれ、火力発電に用いられる石炭や天然ガスなどの化石燃料を代替する燃料として、水素を燃料として発電します。

バイオマス発電

バイオマスとは生物から生まれた資源のことで、森林の間伐材、家畜の排泄物、食品廃棄物などの生物資源を直接燃焼したりガス化するなどして電気を起こすことをバイオマス発電と言います。バイオマス資源を燃料とした発電は、CO₂を増加させずにエネルギーを作り出せるクリーンな発電方法であることに加えて、廃棄物の再利用や減少につながり、循環型社会構築に大きく寄与します。