O&Mとは何か
O&Mの意味
太陽光発電のO&Mとは、太陽光発電所の「Operation(運用管理:安定的な利用)」と「Maintenance(保守点検:整備・維持)」を行うことです。当たり前のようにある電気ですが、安心安全を前提とした設備の長期的な安定稼働を目的としている、日々の生活維持のためにとても重要な仕事です。
太陽光発電所の保守管理はどんなことをしているのか
太陽光の保守管理は、太陽光パネルそのものに限らず、接続箱・パワーコンディショナー・キュービクルといった発電所全体の点検が範囲です。
また特別高圧に連系される大規模太陽光発電所は、上記設備に加えGIS(ガス絶縁開閉装置)、大容量変圧器、保護継電器等が点検・試験範囲となります。
システム容量が50kW以上の太陽光発電所は、電気事業法によって「高圧連系」に分類され、キュービクル(高圧受電設備)の設置と電気主任技術者による保安点検が義務付けられています。
保守管理の重要性
太陽パネルは、砂や鳥のフンなどの飛来物によって汚れたり、自然災害でパネルやパネルの架台が壊れたりすると、発電効率が下がってしまいます。発電が不可能になったり、換気フィルタが詰まり、換気がうまくできないといった不具合が生じないように、管理維持することが重要です。
太陽光発電所の保守管理における課題
太陽光発電所の保守管理は先にも述べた通りとても重要です。太陽光パネルの汚れや傷を放置することにより、太陽光設備の故障につながることもあります。ですが、太陽光設備はその特性上、広域での作業が多く、うまく管理維持されていないケースも散見されるようです。発電所内の設備・機器の異常があると、発電量が少なくなってしまい、供給先に影響が出てしまいます。そういったことが起こらないようにする必要があります。
また、産業用太陽光発電においては、以下の項目が認定基準として明確に定められています。
- 適切な点検・保守を行い、発電量の維持に努めること
- 定期的な費用・発電量等の報告をすること
- 系統安定化について適切に発電事業を行うこと
保守管理の取り組み事例
太陽光発電の保守管理の取り組みについては、詳しい資料が「太陽光発電の保守点検ガイドライン」として、一般社団法人太陽光発電協会から発表されています。
https://www.meti.go.jp/shingikai/safety_security/smart_hoan/denryoku_anzen/pdf/003_08_00.pdf
一般社団法人太陽光発電協会
また、資源エネルギー庁からは「事業計画策定ガイドライン」も発表されていますので、合わせて読んでみると良いでしょう。
資源エネルギー庁
O&Mには電気主任技術者の資格が必要
電気主任技術者とは、電気事業法に基づく国家資格です。O&Mには必須の資格ですから、太陽光発電に関する業務に携わりたい方は、電気主任技術者の資格取得を目指すと良いでしょう。
O&M 電気主任技術者の働き方事例
実際に働いている人の声を知りたい!といった方にはこちらの記事がおすすめです。また、すでに資格をお持ちの方は、リニューアブル・ジャパンに転職した場合の年収診断や先輩の声が聞けるカジュアルな面談はいかがでしょうか。ぜひ参考にしてみてくださいね。